2009年10月14日水曜日

台風が残したもの








 全国に様々な爪あとを残した台風18号も、過ぎ去った。
 予測された進路の真っ只中に、陸前高田市もあった。
 被害は、ビニールハウスや稲刈りをしてハセ掛けをして乾かしていた稲のハセが倒れたところが少し見受けられた。風による、倒木や、作業小屋の被害がほとんどであったが、それほど大きなものはなかった。
 あとは、収穫期を迎えていたリンゴが打撃を受けた。
 自然の恵みである農作物に、自然の脅威が襲い掛かる、それが自然というものであるということは分かっていても、心が痛む。
 予想の時間より早くから東風が強かった。雨はさほどでもなく、気仙川や市内の中小河川の水位も上がらなかった。台風の通過予定時間には、雨も風も収まってほっとした。
 しかし、満潮と台風の気圧による高潮が発生し、古川沼は満水を越し、高田松原に浸水した。これで、雨が降っていたら市内は水害に襲われていたに違いない。




 人間が、過去の数値をもって予測・シュミレーションして治水対策をしても、現在の自然はいとも簡単にそれを越えてしまう。いたちごっこになるのかもしれないが、治水対策とあわせ、ソフト面での防災対策が重要になっていると感じた台風であった。
 また、行政の災害に対するあり方も、今一度根底から考え直す時期に来ていると感じることが多かった一日である。




 余談になるが、なぜネットやモバイルカメラを使おうという発想にならないのだろうかと感じてしまう。

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