2008年1月25日金曜日

今年のワカメの生育状況は


 1月22日の早朝から、広田湾に行ってきた。天気晴朗なれど、とっても寒い朝だった。広田町の若い漁業者、佐々木たかしさんの船に乗せてもらい一路広田湾へ。先輩の漁業を営む吉田さんと、そして気仙沼市議会との交流会の講師である小松正之前水産総合研究センター理事と一緒に沖へでた。途中、カキの水揚げ作業をする漁船やホタテの養殖作業をする船、刺し網をする小型漁船などを見ながらワカメ漁場までである。


 今年の、ワカメは海水温の関係などから生育が思わしくないようであった。いいところと悪いところが極端であるとの佐々木さんの説明であった。漁場は、養殖漁業者が少なくなってあいている状態だとも話をされた。また、気仙川の流れが護岸工事などによって変わり、様々な影響があるとの話もされていた。実際に現場にいくと様々なものが見えてくると改めて感じたところである。


 今年も、これから少しでも生育状況が回復してくれ来ることを祈るばかりである。


 今回の視察は、小松さんの要望に広田の人たちが応えた形で実施された。水産庁の役人が視察したいというと、行政・漁協が準備するお仕着せの、良いところや、目的にあったところしか見せてもらえないので、現場の本当の状況と声を聞きたいとのことから始まったものである。


 沖にいたら、「良いとこばかりじゃなく悪いところも見せろよ。」と連絡が入った。それを聞いた小松さんが、これこそ本当の視察なんだよと話してくれた。このような人が、本当の行政を考えてくれる人なんだと改めて感じたところである。だからこそ、話す言葉にも力があり、漁業交渉の相手国の担当者も舌を巻く交渉ができるのだということを感じた次第です。


 自分でするわけではないが、現場に足を運び、自分なりに感じたことを現場の人にぶつけること、肌で感じることを行い、様々なものを俯瞰できるような人間にならなければと、寒い広田湾を吹き抜ける氷上颪のなかで感じたところです。


写真: 佐々木さんとワカメの生育状況

 

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